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題名:冷たい嘘 公開:2020年 上映時間:95分 ジャンル:サスペンス 製作国:アメリカ・カナダ   

主人公は田舎町に住むジェイ、主演はピーター・サースガード、監督はヴィーナ・スード、配信元:プライムビデオ

田舎町に暮らすジェイは、離婚した元妻レベッカから一人娘ケイラを預かり合宿地に向かう途中、ケイラの親友ブリトニーを車に拾う。ところがブリトニーが忽然と姿を消し、ケイラの口から衝撃の告白が飛び出す。事態を知ったレベッカは、激しく動揺しながらも夫婦で事件の隠蔽を図り始める。やがて娘の冷めた態度に気づき、事の深刻さに慄く二人。失踪した少女の父親サムが迫り、刑事の捜査も迫る中、事態は静かに、しかし確実に破滅へと向かっていく。

物語はシンプルながら、家族の絆と嘘がもたらす加速度的な堕落を描き、胸に重くのしかかる。とりわけラスト22分からの展開は息を詰めて見守るしかない。善意から始まった隠蔽が、次第に本物の悪意へと変わる過程が痛々しいほど克明に映し出される。

見どころは、皮肉にも「家族の愛」という名の冷たい嘘が、夫婦を怪物へと変えていく心理描写にある。娘の無邪気さと残酷さが同居する姿に、現代の親子関係の危うさすら感じさせられる。

ただ、全体としてややストーリーの起伏に乏しく、序盤の緊張感が中盤でやや弛緩する印象は否めない。娘の心理描写にもう一層の深みが欲しかったところだ。

それでも、静かな冬の田舎町を舞台に、嘘が積み重なっていく様は、観る者に強い余韻を残す。家族という名の脆い絆を、冷徹な目で問いかける一作といえよう。丁寧に撮られた心理サスペンスとして十分に楽しめるが、もっと大胆なひねりや感情の揺さぶりがあれば、より記憶に残る作品になっただろう。静かな夜に、じっくりと観るのに適した映画である。

評価:★★★☆☆(3.5/5)

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