主人公は夫婦のデイビッドとジョー・ヘニンガー、主演はラルフ・ファインズ:とジェシカ・チャステイン、監督はジョン・マイケル・マクドナ、配信元:プライムビデオ
裕福な夫婦、デイビッドとジョーは、モロッコの砂漠地帯で贅沢な休暇を過ごすはずだった。夜の道で地元の少年をはねてしまい、事故を隠蔽しようとする過程で、二人の関係の亀裂と、特権階級の脆さが露わになっていく。友人の豪邸を舞台に、警察の形式的な捜査、被害者家族との交渉、そして抑えきれない罪の重みが、静かに、しかし容赦なく夫婦を追い詰めていく。
見どころは、ラスト25分からの緊張の昂まりだ。砂漠の夜の静けさと、突然訪れる決定的な瞬間。言葉少なに迫る対峙のシーンは、確かに胸に刺さる。
ファインズは、いつものように知性と脆さを併せ持った男を体現し、チャステインも、傷つきながらも強かさを失わない妻を凛と演じている。キャスティングは申し分ない。しかし、全体として物語の推進力に欠け、出来事は淡々と過ぎていく。モロッコの風景の美しさと、富裕層の虚飾が対比されるはずのテーマも、中途半端に感じられた。秘密が暴かれ、贖罪が問われる結末は、後味の悪い余韻を残す。名優二人の演技を期待して観るには十分ですが、強烈なドラマを求める方にはやや物足りないでしょう。
評価:★★★☆☆(3.5/5)
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