主人公は建築現場の現場監督として働く退役軍人のレヴォン・ケイド、主演はジェイソン・ステイサム、監督はデヴィッド・エアー、配信元:プライムビデオ
物語は、質素で平穏な日常を大切にするレヴォンが、恩人の建設会社社長の娘ジェニーがパーティー後に失踪したことをきっかけに、再び封印していた戦闘スキルを発揮するところから始まります。離婚して娘との関係修復を願うレヴォンは、最初は捜索を断りますが、旧知の仲間と再会し、徐々に事件の闇に踏み込んでいきます。ジェニーの持ち物を手がかりにバーから始まる追跡は、若いロシア人グループとの銃撃戦へと発展し、人身売買を営む凶悪な犯罪組織の存在を浮かび上がらせます。DEAの知人から得た情報をもとに、麻薬取引の現場に潜入し、ボスであるディミへと近づいていく過程は、緊張感に満ちています。
見どころは何といっても後半、特にラスト25分からの怒涛の展開です。ディミを捕らえて組織の「農場」へと導かせ、屋敷に潜入したレヴォンがジェニーを救出しようとする場面では、激しい銃撃戦が繰り広げられます。そこへ別の犯罪グループも加わり、三つ巴の乱戦となるクライマックスは、ステイサムらしい容赦ないアクションの連続で、息をつく間もありません。
本作の魅力は、ストーリーのシンプルさと、それを支える確かなアクションのクオリティにあります。派手なガジェットや複雑な陰謀に頼らず、主人公の肉体と意志だけで犯罪組織に立ち向かう姿は、まさに「ワーキングマン」の矜持を感じさせます。ステイサムはいつものように寡黙でタフなヒーローを体現し、現場監督としての日常と戦士としての顔を自然に切り替えています。監督のデヴィッド・エアーらしいリアリティのある銃撃描写と、テンポの良い編集が光ります。
ただ、キャラクターの背景や人間ドラマはやや薄めで、復讐劇の王道を淡々と進むため、意外性に欠ける点は否めません。それでも、ジェイソン・ステイサムファンや、痛快なアクションを求める観客には十分に満足できる一作です。安全第一の男が「壊れたものを直す」ために牙を剥く姿は、痛快そのものです。
総合評価:★★★★☆(5段階中4)
アクションの爽快感とステイサムの安定した存在感を高く評価します。ストーリーの深みをもう少し求めていた方には星3つ半くらいの印象かもしれませんが、娯楽作としてはしっかり楽しめました。
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