主人公はパトリツィア・レッジャーニ、主演はレディー・ガガ、監督はリドリー・スコット、配信元:プライムビデオ
リドリー・スコット監督が手がけた実在のグッチ家をめぐる野心と裏切り、崩壊の物語である。157分という長めの尺ながら、豪華なキャストと洗練された映像で、イタリアの名門ファッション帝国の内側を克明に描き出す。
1978年、グッチ家の御曹司マウリッツィオ(アダム・ドライバー)は、弁護士を目指す穏やかな青年だった。パーティーで出会ったパトリツィア・レッジャーニ(レディー・ガガ)と強く惹かれ合い、結婚を決意する。しかし父親の猛反対に遭い、家を出てまで彼女を選ぶ。やがてグッチ家の一員として迎え入れられた夫婦は、パトリツィアの持ち前の社交性と野心により、帝国の経営に深く関わっていく。
一族の確執は次第に激しさを増す。叔父アルド(アル・パチーノ)、従兄弟パウロらの野心と嫉妬、脱税や著作権をめぐるトラブルが絡み合い、グッチの屋台骨を揺るがす。マウリッツィオが家督を継ぐ頃には、家族の絆はすでにほつれ始めていた。そして離婚後、パトリツィアの怒りと復讐心が、物語を悲劇的な結末へと導いていく。
見どころは、ラスト25分以降の緊張の昂まりである。成功を自負するマウリッツィオの前に突きつけられる経営の現実、そして元妻の決定的な行動。静かな怒りと打算が交錯するクライマックスは、観る者の胸に重く響く。
レディー・ガガは、パトリツィアという複雑な役を、派手さを抑えた抑制的な演技で体現した。夫を一心に支えながらも、裏切られた腹いせに占い師を信じて暗殺を依頼する悪女ぶりは、ただの悪辣さではなく、愛と野心の狭間で揺れる人間臭さを感じさせる。アダム・ドライバーのマウリッツィオも、穏やかさと冷徹さが同居する人物像を丁寧に演じ分け、共演のアル・パチーノらベテラン陣とともに重厚なアンサンブルを築いている。
以前観た『フェラーリ』と同じく、イタリア人の情念と誇りを漂わせた作風が心地よい。ファッションの華やかさと一族の醜い争いのコントラストが鮮やかで、単なる伝記ドラマを超えた人間劇として楽しめた。
ただ、登場人物が多く、関係性の説明がやや駆け足に感じられる部分もある。全体として、派手なスキャンダルよりも、権力と欲望がもたらす家族の崩壊を静かに見つめる視点が印象に残る。
総合評価は、5段階で【★★★☆☆(3.5)】としたい。キャストの演技とリドリー・スコットの演出は確かであり、特にガガの存在感は見事だが、物語の深掘りがやや物足りない印象も残した。プライムビデオで気軽に観られる一作として、ファッションや実話に興味のある方に特におすすめである。
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