主人公はスコット・マッコール、主演はタイラー・ポージー、監督はラッセル・マルカヒー、配信元:プライムビデオ
長きにわたりファンを魅了してきたシリーズの続編として、プライムビデオで静かに、しかし確かな存在感を放つ作品である。主人公スコット・マッコールを再びタイラー・ポージーが演じ、ビーコンヒルズを離れて15年後の彼らの姿を描く。
物語は、ロサンゼルスで動物シェルターを営むスコット、サンフランシスコで働くリディア、息子とともに暮らすデレクなど、かつての仲間たちの現在を淡々と描き出すところから始まる。ノギツネの解放を契機に、彼らは再びビーコンヒルズへ戻り、ネメトンの儀式を通じて失われた魂と対峙する。ストーリー自体は、人狼族の絆と戦いを軸にした、極めて素直で直線的な展開である。シーンの運びは全体に緩やかで、日常の断片を丁寧に積み重ねるため、前半はやや冗長に感じられる部分もある。
しかし、真価が発揮されるのは終盤、とりわけラスト25分を過ぎてからである。リディアのバンシーとしての叫びが響く瞬間、アリソンの記憶が蘇り、各々の能力が交錯するクライマックスは、シリーズの持ち味を鮮やかに蘇らせる。スコットが自らを犠牲にしようとする決断、ヒカリの狐の精霊が守る光景など、静かな緊張の中に熱い情感が滲み出る。単純な勧善懲悪を超え、過去の傷と和解を静かに問う点が、この作品の静かな魅力と言えるだろう。
派手さは控えめで、新機軸に乏しいきらいはあるものの、ファンにとっては懐かしい顔ぶれと能力の発揮が、十分な満足感を与えてくれる。オカルト要素を基調にしつつ、人間関係の機微を丁寧にすくい上げた、成熟した続編として記憶に残る一本である。
評価:★★★☆☆(3/5)
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