主人公はキーティング刑事、主演はケリー・ペリン、監督はマット・バーマン、配信元:プライムビデオ
クリスマスイブのロサンゼルス。連続殺人犯を18時間にわたる心理戦で自白させたキーティング刑事は、その代償として妻と娘を交通事故で失う。2年後、世を捨てたような隠遁生活を送っていた彼は、かつての仇敵ジョンが殺された事件で再び捜査線上に立つ。容疑者はジョンと親密だった3人の女性——広告会社社長カレン、プロダンサーのサラ、バーのオーナーのカサンドラ。キーティングは名前を偽り、それぞれに接近しながら、静かに真相を追う。
物語は一見シンプルな復讐譚であり、法廷劇風の尋問劇が中心となる。3人の容疑者が隣接した留置場で互いの供述を合わせる様子や、72時間限定尋問という設定が緊張感を保つ。だが何より圧巻はラスト23分から始まる同時尋問シーンだ。ここでこれまで散りばめられた小さな齟齬が一気に繋がり、鮮やかな大どんでん返しが炸裂する。単純な復讐劇と思いきや、巧みに仕掛けられた心理ミステリーの味わいが深い。
ケリー・ペリンの寡黙で凄みの効いた演技が光り、3人の女優陣もそれぞれ個性的で魅力的。派手なアクションに頼らず、対話と表情で勝負する演出は、近年珍しい本格派サスペンスの良さを思い出させる。
家族を奪われた刑事の静かな怒りと、3人の女性が抱えるそれぞれの闇。シンプルながら最後に訪れるカタルシスは見事としか言いようがない。ミステリー好きにこそおすすめの一本である。最後23分の大どんでん返しと心理描写の冴えが光るが、序盤のテンポとストーリーの直線性が今一つ。
★★★★☆(4/5)
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