主人公は海軍パイロットのトロイ“アサシン”ケリー、主演はライアン・レイノルズ、監督はジョン・フランシス・デイリー、ジョン・フランシス・デイリージョナサン・ゴールドスタイン、配信元:アップルTV
冷戦真っ只中の1987年。腕利きながら型破りな米海軍パイロット、トロイ・“アサシン”・ケリー中尉(レイノルズ)が、極秘偵察任務でソ連領内に孤立する。そこに現れたのは、アメリカの大衆文化をこよなく愛する元KGB工作員、ニコライ・ウスティノフ(ブラナー)であった。利害が一致した二人は、追手を振り切りながら命がけの脱出を試みる――という、骨太でありながら軽やかなバディ・アクション・コメディである。
ストーリーはきわめて明快で、次から次へと窮地に追い込まれる展開のテンポが良い。レイノルズらしい軽妙な口調と、ブラナーの重厚でありながらどこか憎めない人柄が絶妙に絡み合い、緊張の合間に自然な笑いを誘う。脇を固めるケネス・ブラナーの存在感は特に大きく、作品に温かみと味わいを添えている。
クライマックス近く、空港での逃走から空母への着艦に至るラスト20数分の盛り上がりは、まさしく見どころであろう。危険な状況を何とか切り抜ける機転の利き方に、観る者は思わず息をのむ。そしてアメリカに戻った後の、マクドナルドでの何気ない食事の場面が、静かに余韻を残すのも印象的だ。
派手なアクションとユーモアをバランスよく織り交ぜ、冷戦下の人間模様を軽やかに描いた娯楽作として、十分に楽しめる一編である。配信作品ながら、劇場で大画面に映したくもなる爽快感がある。
評価:★★★★☆(5段階中4)
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