主人公はIMFのチームリーダーのイーサン・ハント、主演はトム・クルーズ、監督はクリストファー・マッカリー、配信元:プライムビデオ
AI「エンティティ」の脅威が影を落とす中、イーサンとグレースは因縁の敵ガブリエルを追う。ロンドンの大使館から始まる潜入劇は、瞬く間に全球規模の核の危機へと加速する。沈没したロシア潜水艦からのコア・モジュール回収、南アフリカのデジタルバンカー、吹雪の孤島での攻防、そしてクライマックスの複葉機空中戦──息をつく間もない展開が続き、観る者を容赦なく翻弄する。
特にラスト25分からの空中追跡シーンは圧巻だ。トム・クルーズ本人が演じる無謀ともいえるスタントは、シリーズ史上でも頂点に位置する。複葉機から複葉機への移乗、落下しながらの決死の操作。手に汗握る緊張感と、物理法則をねじ曲げるようなダイナミズムに、ただただ脱帽するほかない。
一方で、序盤の急展開はやや消化不良を残す。情報が洪水のように押し寄せ、初めて観る者はついていきにくい部分もある。何度か見返すことでようやく全体像が掴める作りは、シリーズの集大成ゆえの贅沢な悩みと言えよう。ルーサーの最期をはじめ、仲間たちの決断にも胸が熱くなる。
エンティティが最後にイーサンへ投げかける言葉は、静かな余韻とともに続編の可能性すら感じさせる。最終章となるかは定かではないが、アクション映画として、これほど完成度の高い一作は稀有である。トム・クルーズの身体を張った挑戦と、シリーズの蓄積が結実した、極めて満足度の高いエンターテインメント。劇場で、できれば大画面で観るべき作品だ。
評価(5点満点)
総合:★★★★☆(4.5)、アクション・スタント:★★★★★(5.0)、ストーリー構成:★★★★(4.0)、没入感:★★★★★(4.5)
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