主人公は弁護士デレク・チョー、主演はスティーブン・ユン、監督はジョー・リンチ、配信元:プライムビデオ
物語の舞台は、ID-7「レッドアイ」ウイルスが蔓延する世界。神経に感染し、抑制や道徳を奪い、人々を暗い衝動に駆り立てるという設定だ。
主人公の弁護士デレク・チョーは、ウイルスによる殺人事件の弁護で勝利し、企業内での出世を果たす。しかし上司のミスを押し付けられ解雇された直後、事務所の建物全体が隔離され、ウイルスが一気に広がる。理性の枷が外れた社員たちが暴走する中、デレクは解雇の理不尽に抗い、共に巻き込まれた女性メラニーと共に最上階を目指す復讐の道を歩む。
ストーリー自体はシンプルで、会社内の階層社会を舞台にした復讐劇に、ウイルスによるカオスを重ねたものだ。後半、特にラスト25分からが本領発揮。スプラッター描写も容赦なく、ブラックユーモアと暴力が混じり合う展開は、好みが分かれるながらも一定の快楽を約束する。
スティーブン・ユンの繊細さと狂気を往復する演技が光り、脇を固めるキャラクターたちの個性的な暴走も楽しめる。全体として、野心や欲望が剥き出しになる現代の企業風刺を、ホラーコメディの枠組みで軽快に描いた一作。
深遠なメッセージを求める人には物足りないかもしれないが、短時間でストレス発散と娯楽を求める観客には心地よいカタルシスを与えてくれる。気軽に見られて後味の爽快感もある、ちょうど良いB級の味わいである。
評価(5段階)
脚本・構成:★★★☆、演出・娯楽性:★★★★、主演の演技:★★★★☆、総合:★★★☆(3.5/5)
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