主人公は幕末期の侍、嵯峨愁二郎、主演は岡田准一、監督は藤井道人、原作は今村翔吾。
主演岡田准一が演じる嵯峨愁二郎は、戊辰戦争の傷跡を抱えた侍。幕末の動乱を背景に、292名の志士が命を賭けたバトルロイヤルに挑む。政府の陰謀が絡む中、刀一本の肉弾戦が繰り広げられる。各話約50分、息もつかせぬテンポで、まるで『イカゲーム』の日本版と見紛うほどの緊張感だ。
まず、展開の速さが秀逸。冒頭から戦場シーンが炸裂し、回想を交えつつ即座に本筋へ。無駄な前置きを排した脚本は、視聴者を即座に引きずり込む。アクションは特に圧巻。岡田准一の体幹の強さが活き、刀捌きのリアリティが光る。血飛沫の飛び散り方、息遣いの荒さ、カメラワークの追従性――これぞ現代アクションの極み。藤井監督の演出は、侍の「生の残酷さ」をデジタル映像で鮮やかに刻み込む。たとえば、愁二郎の斬り合いでは、相手の息が止まる一瞬の間が、刀の重みを倍加させる。こうしたシーンの連続は、50分の密度を高め、配信後の日本1位獲得も納得の出来栄えだ。
しかし、惜しい点もある。愁二郎と香月双葉(藤﨑ゆみあ)の掛け合いが、時折作品のトーンと噛み合わないのだ。双葉は幼く非力な少女、母の病を救うため参加した純朴な存在。彼女の台詞は、現代的な軽やかさで愁二郎の寡黙さを和らげる狙いだろうが、それが逆に浮いて見える。侍たちの死闘という重厚な世界観の中で、双葉の「兄貴、がんばろう!」めいた言葉は、まるで青春ドラマの挿入部のように唐突。愁二郎の内面的な葛藤を深掘りするなら、もっと陰影のある対話が欲しかった。藤﨑の演技自体は初々しく好感が持てるが、脚本のバランスが甘い。こうしたミスマッチが、全体の没入感をわずかに削ぐ。
さらに、愁二郎のキャラクター設計に一言。特殊能力として「防御」の側面を強調した方が、物語の深みが増しただろう。彼は確かに強靭だが、攻撃偏重ゆえに、敵の多勢に無常の敗北を招きやすい。もし、刀身に宿る「不死身の守り」めいた要素を加え、攻防のジレンマを描けば、心理戦のレイヤーが厚くなる。原作のバトルロイヤル精神を活かしつつ、能力の多様性が参加者292名の個性を際立たせたはずだ。岡田の身体能力なら、そんな設定も説得力を持って映えるに違いない。
総じて、『イクサガミ』はアクションの快楽を存分に味わえる佳作。Netflixのグローバル視野が、侍の末路を現代に蘇らせる。欠点はあれど、第2章への期待を煽る終わり方。愁二郎の背中が、次なる血潮を予感させる。視聴の価値あり。
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