主人公は凄腕の運び屋のビクトリアとフィクサーのディモン、主演はルビー・ローズとモーガン・フリーマン
監督ボニー・ハントの「ヴァンキッシュ」。143分、ドラマ仕立てのアクション。ルビー・ローズが凄腕運び屋ビクトリア、モーガン・フリーマンが車椅子のフィクサー・ディモン。フリーマンの渋い声が、荒廃した夜の街に染み込む。だが、全体のテンポはどこかよそよそしい。
あらすじはこうだ。元警官ディモンが、麻薬カルテルの報復で銃撃され車椅子生活に。教会の告解で闇の取引を匂わせる彼は、娘の病に苦しむ美女ビクトリアを巻き込む。治療費の代償に、彼女に五か所の現金回収を命じる。ビクトリアは渋々引き受け、オートバイで夜の闇を駆け抜ける。第一のナイトクラブで顔見知りの男を即座に射殺、金庫を空っぽに。第二の倉庫では人質を取って逃走、追っ手を手榴弾でかわす。
悪徳刑事四人組が絡み、FBIの影もちらつく中、ビクトリアの過去が断片的に明かされる。弟の仇討ちか、単なる生計か。ディモンの指示は冷徹で、彼女の命を駒のように扱う。
見どころはラスト25分。ビクトリアが四か所目の金を届け、朦朧たる意識でコンベンションセンターへ。銃撃戦と追跡が交錯し、ようやく緊張の糸が張り詰める。ルビー・ローズのアクションはキレがあり、フリーマンの静かな威圧感が光る。だが、それまでが散漫だ。
率直に申せば、ストーリーは飛躍しすぎ。シーンが唐突に繋がり、ビクトリアが「凄腕の運び屋」なのか「殺し屋」なのか、境界が曖昧。ディモンの動機も、闇の深淵を覗かせるだけで底知れぬ。まるで断片的な夢のようで、醒めると何が起きたか分からぬ。アクションの爽快感はあるが、ドラマの骨格が脆い。娯楽として二時間半を費やすには、惜しい隙間が多い。ビクトリアの瞳に宿る絶望だけが、記憶に残る。
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