映画

プライムビデオ ロスト・フライト 2023年公開 107分 アクション イギリス・アメリカ ★★★★☆

主人公は航空機の機長ブロディ・トランス、主演はジェラルド・バトラー

航空機の機長ブロディ・トランス(ジェラルド・バトラー)が、悪天候の嵐に巻き込まれ、南シナ海の孤島に不時着する。乗客を率い、無法地帯の分離派テロリストに囲まれ、脱出を賭けたサバイバルが繰り広げられる。

出発は順調、東京行き119便。機長ブロディは娘の結婚式に間に合うよう急ぐが、落雷でシステムダウン。副操縦士の助けを借り、朽ち果てた滑走路に辛うじて着陸する。死者二人、移送中の囚人ガスパール(ルーク・パッジ)を加え、十四名の乗客が島に取り残される。

ブロディは冷静に状況を説明し、日よけを張り、無線修理を命じる。だが、地元は分離派の巣窟。偵察中、ブロディはガスパールと廃墟を探るが、敵影が迫る。本社側では危機管理担当スカーデイル(トニー・ゴールドウィン)が素早く動く。傭兵部隊をマニラから派遣し、プレスリリースを準備。ブロディの電話は「迷惑」扱いされる皮肉な一幕も。やがてテロリストが機体を発見、リーダーが迫る中、ブロディは身代わりを申し出る。銃口を向けられ、絶体絶命の瞬間――。

見どころは後半の八十分過ぎ、二十六分間の銃撃戦。傭兵とガスパールの連携でテロリストを掃討し、機体を復旧しての離陸劇。バトラーはいつもの「300」ばりのスーパーマンではない。頭部を負傷し、息を切らし、家族の影を背負いながら、ただ諦めぬ男として描かれる。

アクションは現実味を帯び、嵐の揺れや不時着の緊張感が、CGIの粗を補う。副操縦士デレの技術描写や、囚人ガスパールの意外な忠義も、物語に深みを加える。

この映画は、現代の航空危機をテンプレート化しつつ、ブロディの「父性」を軸に人間ドラマを織り交ぜる。ハリウッドの定番ながら、テロの影を南シナ海に置き、国際情勢の暗喩を匂わせる巧みさがある。

バトラーの渋い中年像が光る一作。嵐を抜けた空の爽快感に、観客は安堵するだろう。だが、現実の空の旅を思うと、機長への敬意が募る。娯楽として、十分に堪能できる。

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