主人公はロバート・オズワルド、主演はジェームズ・バッジ・デール
1963年11月22日、ダラス。歓声がこだまするディーリー・プラザで、突然、銃声が鳴り響いた。次の瞬間、世界は永遠に変わった――。
本作は、あのケネディ暗殺を、犯人とされたリー・ハーヴェイ・オズワルドの兄ロバート(ジェームズ・バッジ・デール)を中心に据えつつ、パークランド記念病院の医師たち、8ミリ映像を撮ったエイブラハム・ザプルーダー、FBI、シークレットサービス、新大統領に就任するジョンソン副大統領ら、事件に居合わせた無数の人々の視点から描く群像劇である。
演出は極めて抑制され、劇的な音楽も派手な演出もない。ただひたすらに、混乱と悲嘆が交錯綜する“その場”の空気を、まるで記録映像のように克明に追う。誰もが歴史の歯車に翻弄され、誰もが必死に自分の役割を果たそうとする。その姿が痛いほどリアルだ。
圧巻は、事件からわずか48時間後に起きた“もう一つの衝撃”――テレビ生中継でオズワルドがジャック・ルビーに撃たれる場面である。地下室の薄暗い廊下、フラッシュの嵐、悲鳴、そして血飛沫。あの24分過ぎのシークエンスだけで、この映画のすべてが凝縮されていると言っても過言ではない。観ているこちらまで1963年のアメリカに放り込まれたような錯覚に陥る。
個人的な話になるが、私が中学生の頃、もっとも尊敬していた政治家はジョン・F・ケネディだった。理想を語り、若さと希望を体現した大統領。あの日、ダラスで何が起きたのか、今でも胸の奥に疼くものがある。最近、新たな機密文書が公開され、再び世界がざわついている。またこの題材で、より大胆な映画が生まれる日が来るかもしれない。そのときまで、本作は「事件を最も客観的に、しかし最も痛切に描いた一篇」として、静かに輝き続けるだろう。
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