映画

プライムビデオ T-34 ナチスが恐れた最強戦車 2018年公開 95分 アクション ロシア ★★★☆☆

主人公はT-34戦車の主任設計者 ミハイル・コーシュキン、主演はアンドレイ・メルズリキン

これは、単なる戦争映画ではない。そこには、鉄の塊に魂を吹き込む人間の執念と、歴史の歯車を動かしたT-34戦車の物語が刻まれている。主演アンドレイ・メルズリキンの骨太な演技が、戦車設計者ミハイル・コーシュキンの不屈の精神を体現し、観る者の胸を熱くする。

硬派なアクションと歴史の重みが共鳴する一作だ。物語は1939年、ハルハ河岸の戦闘で軽戦車が無残に散る場面から幕を開ける。時代は変わり、1980年(※史実では1940年が正しいが、映画の設定に従う)、ハリコフの第183工場。ミハイルは新型戦車T-34を自走でモスクワへ運び、スターリンの閲兵式に間に合わせる無謀な計画を立てる。政治将校ピョートルの反対を押し切り、戦車2台と深淵車両1台で旅は始まる。

だが、道中にはドイツ軍の工作員や地元民の襲撃、そして裏切りが待ち受ける。カタエヴァという謎めいた女性の登場が、物語に人間味と意外性を添える。

見どころは、ラスト21分、モスクワ目前での息詰まるドラマだ。ピョートルの戦車が橋に嵌まり、操縦手ヴァシリーの裏切りが発覚する中、カタエヴァの機転がミハイルを救う。スターリンの待つ閲兵式に滑り込む瞬間、T-34の鉄の咆哮が歴史の転換点を告げる。

この場面は、単なるアクションの頂点ではなく、技術者たちの信念が奇跡を生む瞬間として心を打つ。戦車戦の描写は、現代の戦車部隊の過酷な訓練を思わせる。キャタピラの軋み、無線の不安定さ、整備不良によるトラブル――こうしたディテールが、映画にリアリティを与えている。

実話に基づく本作は、T-34が如何にしてナチスを震撼させたかを、泥臭くも壮大に描き出す。戦争映画の枠を超え、技術と人間の闘争心が歴史を切り開く姿を讃える一篇だ。戦車がただの兵器ではなく、希望の象徴であることを、この映画は教えてくれる。

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