主人公は元警備員のリンディ、主演はケイト・ベッキンセイル
元警備員のリンディが、間欠性爆発性障害を抱えながら、恋人の殺人事件に巻き込まれ、復讐の渦に身を投じる物語だ。ベッキンセイルのしなやかな肢体が、電撃ベストを纏い、怒りの奔流を爆発させる。短い尺ながら、テンポよく畳みかける脚本が、娯楽の快感を約束する。
リンディは幼少時から、感情の暴走に悩まされる。両親の諦めが、彼女を軍の檻に追いやるが、症状は悪化するばかり。やがて、画期的な「電気ショックベスト」を発明した精神科医に出会い、電撃で衝動を封じる生活を手に入れる。
成人したリンディは、慎重にデートを重ねるが、些細な苛立ちが積もり、ついに爆発。レストランのウェイトレスを殴り倒し、逃げ帰る。あくる日、ベストの修理を依頼した医者から「光を持った男を見つけろ」と諭され、再びジャスティンとの逢瀬に臨む。一夜の情事の朝、彼はデニッシュと高性能カメラを贈り、「君は完璧だ」と去る。
だが、その夜の電話は、殺人課刑事ヴィカーズの声。ジャスティンは銃殺遺棄されていた。呆然とするリンディ。葬儀の後、医者を訪ねるが、鎮痛剤で眠らされ、目覚めると捜査資料が手元に。ジャスティンの家を荒らし、刑事ネヴィンの追跡を振り切り、ITオタクのアンディの助けで着信履歴を解析。
廃墟ビルに潜む武器商人バリー・カスパルスキーを突き止める。闇ファイトのリングに飛び込み、四人の男をなぎ倒す。バリーを電撃で屈服させ、ジャスティンの仇はガレス・ファイゼルだと吐かせる。刑事ヴィカーズの病室に押しかけ、インペリオン・タワーへの道筋を告げ、病院を脱出。怒りの獣が、ついに牙を剥く。
見どころは、ラスト27分からのインペリオン・タワー潜入だ。リンディは即座に捕らえられ、ファイゼルと対峙。「希少種を見られた」と嘲られ、気絶。目覚めると手術台の上、失血処置の危機。男たちを倒しながら、ファイゼルの部屋へ突き進む。電撃ベストの閃光が、闇を切り裂く。ベッキンセイルのアクションは、洗練されつつ野性的。銃撃戦、格闘、チェイスが、息つく暇なく連なる。91分の短さに凝縮された、純粋なアドレナリンだ。
当初、間欠性爆発性障害の心理ドラマを期待したが、それは序曲に過ぎなかった。ベッキンセイルの演技は、抑圧された怒りを微妙に滲ませ、爆発の説得力を高める。ジャスティンの死体すら確認せず、物語は疾走する。
だが、最後のどんでん返しは予想外。恋人の正体、ファイゼルの野望が、唐突に絡みつく。娯楽映画の王道を、精神疾患の影で塗り替える手腕は見事。障害を「治療」から「武器」へ転化させる発想は、現代のメンタルヘルス論に一石を投じる。
ジャスティンの不在が、復讐の虚空を強調し、余韻を残す。 欠点か。脇役の刑事コンビ、ヴィカーズとネヴィンの対比が薄く、深みが足りぬ。バリーの闇ファイトも、もっとグロテスクに描けばインパクトが増したろう。だが、そんな瑣末を吹き飛ばすベッキンセイルの輝き。『アンダーワールド』以来のアクション女王が、電撃で蘇る。怒りを制御する術を失った私たちに、問うてくる。衝動は、呪いか、力か。簡潔に、痛快に、刺激的な一作。娯楽の電流が、心地よい痺れを残す。
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