主人公は鉱員のウィット・カーマイケル、主演はダニエル・マクファーソン
主演のダニエル・マクファーソンが演じるウィット・カーマイケルは、23世紀初頭の貧困層を象徴するような、家族を養うために命を賭けた宇宙採掘に従事する男だ。スリップストリームと呼ばれる転送技術で遠い惑星インフィニへ送られる彼の運命は、予想外の惨劇へと転じる。
物語は、地球の過酷な現実から始まる。人口爆発による貧困が蔓延し、唯一の脱出手段が危険な宇宙作業という設定は、資本主義の極端な姿を思わせる。インフィニで採掘される鉱石オーパスは貴重なエネルギー源だが、そこに潜む未知の脅威が引き起こす感染は、作業員たちを凶暴化させ、互いに殺し合わせる狂気を生む。救助チームが到着した基地は、凍りついた死体と血塗れの痕跡で埋め尽くされ、極寒の閉鎖空間が緊張を高める。
見どころは、何と言っても後半の展開だ。ウィットが発見する研究記録が明かす驚愕の事実――オーパスが単なる鉱石ではなく、原始的な生命体で、人間を宿主として増殖しようとする寄生存在であること。感染者は凶暴化するが、それは生存本能の表れに過ぎない。ラスト25分からのアクションは息をのむ。ウィットが寄生された仲間ジャグラーと繰り広げる肉弾戦は、原始的な力のぶつかり合いとして迫力満点だ。彼は自ら死を選ぼうとするが、そこに愛する家族への想いが絡み、生命体の本質に訴えかけるようなドラマが生まれる。
全体として、低予算ながら閉鎖空間の恐怖を効果的に描き、感染ホラーとSFの融合が新鮮だ。未知の生命体が人間の感情、特に愛や慈悲を学ぶ過程は、哲学的な深みを加えている。ただし、ストーリーの核心が徐々に明らかになるものの、感染のメカニズムや生命体の行動原理に曖昧さが残り、最後まで完全に理解しきれない部分がある。殺し合いを繰り返したはずの生存者たちが、どう生還し得たのか――その不思議さが、かえって余韻を残すのかもしれない
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