主人公は熱血社会部記者イ・バンウ、主演はファン・ジョンミン
一九九四年、突如としてパラム橋が爆破される。煙に包まれた残骸の向こうで、中年の男が電話を握り、検事総長に静かに待てと囁く。ベテラン記者イ・バンウは、テレビの速報に駆り立てられ、現場へ急ぐ。刑事から零れ落ちる情報を拾い集め、数年ぶりの郷里の後輩、ユン・ヒョクと再会するが、社に戻れば上司の冷笑。二番手扱いの苛立ちを胸に、夜の自宅で酒を酌み交わす。足の古傷を撫で、かつてのスクープの記憶がよみがえる。あくる朝、ユンのバッグをひっくり返せば、ディスクの秘密が露わに。一方、ユンは病院の病室で、こん睡の生存者に息を潜める。
翌日、イ記者は社にディスクを持ち込み、解読に挑むが、暗号の壁に阻まれる。ユンからの電話でドン孫劇場に急げば、保安司令部からの脱走者だと言う。橋の爆破は、仕組まれた陰謀。ディスクにその全貌が眠る。部長に取材チームを懇願するが、ソン記者とのコンビを強いられ、クラブの薄暗い一室を拠点に据える。ユンの証言を刻む中、十数人の影が襲い来る。屋上への逃走、ソン記者の捕縛。イ記者はモーテルに身を潜め、ユンと別れを告げる。荒らされた部屋に戻り、なおも資料を追う。チョン・ソギュン、キム・サンシク、パク・ジョンギル――名前の連なりが、闇の糸を紡ぐ。
宴席の奥で、爆破事件が密やかに囁かれる頃、チームは女性記者ヒョグアンとカメラマンを加え、怪しい居酒屋を占拠。監視室の盗聴を仕掛け、網を張る。
見どころはラスト二一分の渦巻き。ソン記者がユンを追ってドンソン劇場へ。怪しい男たちの影に、火を放つ。観客の悲鳴が、スクリーンの闇を裂く。
この映画は、教えてくれる。記者の血潮は、スクープの渇望で煮えたぎるが、陰謀の霧は視界を曇らせる。イ・バンウの破天荒な足取りは、熱き正義の証。だが、ストーリーの輪郭がぼやけ、真相の糸口を掴み損ねるもどかしさ。荻的に言えば、ジャーナリズムは橋の残骸のようなもの。崩壊の向こうに、真実の灯を探る旅だ。ファン・ジョンミンの眼差しが、静かに燃える。サスペンスの棘が、胸に刺さる一本。娯楽の華やかさより、闇の深みを丁寧に嗅がせてくれる。次は、もっと鮮明な陰影を望む。
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