主人公はチンピラヤクザのクォン・ミンホ、通称「スッポン」、主演はソン・ギルホ
主人公はチンピラのクォン・ミンホ、通称「スッポン」(ソン・ギルホ)。動物あだ名だらけの組織で、彼はまさに底辺を這う存在だ。借金まみれの妹を抱え、川原で野宿するような日々。そんなスッポンに、若頭の「サメ」から突然の密命が下る。病に伏せる「竜王」親分の肝臓移植のため、敵対するチョウォン組の構成員「ウサギ」を拉致せよ、と。
ここから物語は予想外の方向へ転がる。拉致対象のウサギ(キム・ジェボム)は、実はスッポンと同じ養護施設出身の幼なじみだった。殴り倒した相手が、かつて一緒に夢を語り合った兄貴分だと知った瞬間、映画は一気に人間ドラマへと傾く。
監督はアクションを多用しながらも、暴力の合間に静かな情景を丁寧に差し挟む。川沿いの野宿、妹のために作る質素な食事、教会のカフェで働くウサギの養母。こうした日常の断片が、後に訪れる地獄のような裏切りと対比され、胸を締めつける。
見どころは間違いなくラスト24分。スッポンが選ぶ「友情」と「義理」の間で、観客も共に苦しむことになる。韓国ノワール特有の「誰も救われない」展開ではあるが、だからこそ心に残る。動物あだ名が飛び交う軽妙な会話と、血生臭い結末のギャップが、まさに韓国映画の真骨頂だ。
ただし、場面転換があまりに頻繁で、中盤やや混乱したのも事実。もう少し整理されていれば、さらに完成度が高かっただろう。
それでも、底辺ヤクザの悲哀と、取り返しのつかない選択の重さを、102分でこれほど鮮烈に描き切った手腕は見事。ソン・ギルホの、どこか愛嬌のあるダメ男っぷりも絶妙だ。地獄のような裏切りの中で、わずかに残った人間の温もり。それを観客に突きつける、痛くて優しい一作である。
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