主人公は広域捜査隊の刑事チョ・デヨンとスリ組織のリーダー、ペク・チャンミ、主演はキム・ミョンミンとソン・イェジン、監督は、ムン・スンウク
広域捜査隊の刑事チョ・デヨン(キム・ミョンミン)は、日本でも暗躍する国際的スリ組織を追うよう命じられる。捜査の過程で出会ったのは、美貌と神業の指先を持つ組織のリーダー、ペク・チャンミ(ソン・イェジン)。許されぬと知りつつ、二人は激しく惹かれ合う。だがデヨンには、スリの常習犯である母の存在が深いトラウマとして刻まれており、驚くべきことにその母はチャンミの組織の一員でもあった。一方、チャンミは縄張り争いで敵対するヤクザとの抗争を深め、デヨン率いる警察は組織壊滅へ向けて大捜査網を張る――。
正直に申し上げて、アクション描写は今ひとつで、派手さよりは心理戦に力点が置かれている印象だ。それでもソン・イェジンが、普段の清純イメージをかなぐり捨てて汚れ役に徹する姿は新鮮で、実に魅力的。冷たく鋭い眼差しと、どこか哀しみを湛えた表情が、文字どおり「宿命の女」の危うさを体現していた。
しかし本作の本当の見どころは、ラスト25分を過ぎてからである。チャンミが敵対ヤクザの双子組長を刺殺し、死体を川に捨てる一連のシーンは、静かな緊張感と凄絶な美しさを併せ持つ。夜の川面に映るネオンの光、血に染まった手、そして何も語らぬまま闇に消えていく彼女の後ろ姿――。そこには恋も正義もすべてを呑み込む、運命の残酷さが凝縮されていた。
キム・ミョンミンの硬派な刑事像も悪くないが、やはりこの映画はソン・イェジンのために存在すると言っても過言ではない。華やかな犯罪者という難役を、彼女は見事に自分のものにした。
アクションを期待すると肩透かしを食らうかもしれないが、禁断の愛と宿命の女の哀しみを味わいたい方には、静かに胸に残る一本である。韓国ノワールの隠れた佳作として、記憶に留めておきたい。
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