映画

プライムビデオ バッド・ルーテナント 2010年公開 122分 アクション ★★★☆☆

主人公は刑事のテレンス・マクドノー、主演はニコラス・ケイジ、監督:ヴェルナー・ヘルツォーク

ハリケーン・カトリーナがニューオリンズを直撃した後、刑事テレンス・マクドノー(ニコラス・ケイジ)は、留置所の水没寸前の牢で溺れそうな容疑者チャベスを救い出し、殊勲十字章を手に警部補に昇進。ところが半年後、腰痛をきっかけにコカインに溺れ、人生の歯車が狂い始める。まるで嵐の後の街のように、彼の心も荒廃していくのだ。

物語は、セネガルからの不法移民一家5人殺害事件の捜査を軸に進む。マクドノー警部補は、恋人のフランキー(エヴァ・メンデス)と一緒にコカインをキメたり、薬局でキレ散らかしたり、証拠品の薬物に手を出す始末。しまいには、通りすがりのカップルを無理やり取り調べたり、イグアナの幻覚に悩まされたりと、破滅への道を突き進む。しまいには実父の犬をフランキーに預け、証人の少年ダリルを連れてホテルに逃げ込む始末。もう、観ていて「大丈夫か、この刑事!」と叫びたくなる。

捜査では、殺人事件の犯人、通称ビッグ・フェイト(アルヴィン・“エクジビット”・ジョイナー)を追う。隣家から忍び込んであっさり逮捕する場面は、まるでマクドノーの狂気が奇跡的に功を奏した瞬間だ。

しかし、借金取りのブックメーカーや元同僚との裏取引、果ては銃撃戦へと、物語は混沌の極みへ突入。

ラスト24分、ビッグ・フェイト一味との対決は、息をのむ展開で、ニコラス・ケイジの壊れた魅力が全開だ。

見どころは、間違いなくケイジの怪演。コカインに溺れ、幻覚のイグアナに話しかけるマクドノーの姿は、どこか滑稽で、どこか哀しい。ヴェルナー・ヘルツォーク監督の狂気とユーモアが交錯する演出も冴え、ニューオリンズの湿った空気感がスクリーンから漂ってくるようだ。特に、イグアナの幻覚シーンは「何だ、これ!」と笑いつつ、ケイジの振り切った演技に引き込まれる。

いやはや、ニコラス・ケイジ、恐るべし! この男、どんな役でも全力で突っ走るが、本作のマクドノーはまさに彼のための役だ。破滅型の刑事を演じながら、どこか人間臭い脆さを見せる。その姿に、観客は呆れつつも目が離せない。物語は終始カオスだが、ヘルツォークの独特なタッチとケイジの狂気が奇妙な調和を生み、アクション映画の枠を超えた何かを感じさせる。

イグアナの幻覚は、まるで映画そのものがクスリをキメたかのような不思議なスパイス。アクション好きはもちろん、ケイジのファンなら必見だ。ニューオリンズの闇とケイジの熱演に、ちょっとだけ心を酔わせてみてはどうだろう?

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