主役は出稼ぎのブルガリア人男性のイリアン、主演はアドミール・セホヴィッチ、監督はボビー・ブールマンス
物語は、出稼ぎでオランダにやってきたブルガリア人男性イリアン(アドミール・セホヴィッチ)の視点から始まる。列車内で眠り込み、親切な見知らぬ男に助けられて降りた彼は、ホテルでイヤホンを忘れたことに気づき落胆する。妻との電話では、家購入の夢を語る彼女の声に、金銭的な無力感を募らせる。そんなささやかな日常の延長線上で、彼は新しいAirPodsを買いにアップルストアへ足を運ぶ。店奥で商品を受け取った瞬間、迷彩服の男(スフィアン・ムスリー)が銃を手に乱入。天井へ発砲し、店を制圧宣言する。客は逃げ惑うが、最奥にいたイリアンは逃げ遅れ、人質となる。
犯人は体に爆弾を巻き、自爆スイッチを握り、2億ユーロ相当の暗号通貨と逃走経路を要求。警察は即座に交渉人リン(ルス・ハーフェコート)を配置し、特別本部を立ち上げる。SWATと爆弾処理班が周辺を固める中、二階に取り残された40名や、備品庫に隠れた従業員たちの存在が判明。犯人に気づかれる前に救出せねばならない緊張が加わる。
映画は、犯人の一方的な主張と、警察の慎重な対応、イリアンの静かな恐怖が交錯しながら進む。事件のリアルな再現に徹し、派手なアクションを避け、時間経過と心理の微妙な揺らぎで観客を締め上げる。ラスト25分からの展開は特に息を呑む。水分補給を要求された隙にイリアンが脱出を試み、追う犯人を特殊部隊の車両が跳ね飛ばす瞬間は、静かな絶望から一転する解放の衝撃として鮮烈だ。
全体として、再現ドラマの域に留まらず、移民の日常と突如訪れる極限状況の対比が、事件の本質を冷徹に浮かび上がらせる。演技は抑制が効いており、特にイリアンを演じたアドミール・セホヴィッチの無言の表情が胸に残る。演出も過剰さを排し、事実の重みを優先した点が好印象だ。
ただ、感情移入の余地を意図的に狭めているため、観後感はどこか乾いたものになる。スリラーとしての緊張感は確かだが、心を揺さぶる深みには一歩及ばない。
総合評価:★★★☆☆(5段階中3.5)。実話ベースの緊張感を忠実に描いた佳作。派手さを求めない観客には、静かな迫力として響くだろう。
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