MENU

ネットフリックス 楽園の夜 2021年公開 132分 アクション 韓国   

主人公はヤクザ組織の構成員テグ、主演はオム・テグ、監督はパク・分ジョン

裏社会の掟と人間の業を静かに、しかし容赦なく描き出した一篇である。

主人公テグ(オム・テグ)は、義理人情に厚く、部下から慕われるクールな組織の構成員だ。敵対勢力からの誘いを断り、忠義を貫く姿は、古典的な任侠像を思わせる。家族――余命宣告を受けた姉と、その娘ジオン――の前では、別人のように優しく、姪の誕生日にタブレットを贈るほどの溺愛ぶりを見せる。このギャップが、観る者の胸を締めつける。

物語は、姉とジオンの交通事故死から急転する。事故が敵対組織の仕業と知り、テグは復讐を果たすものの、そこから事態は予想外の方向へ。済州島への逃避行で出会う謎めいた女性ジェヨン(チョン・イェジ)。彼女の鋭い射撃の腕前、病を抱えた影、そして一瞬の脆さ。テグとの関係は、互いの孤独を映す鏡のように静かに深まる。

中盤以降、裏切りと報復の連鎖が加速する。ヤン社長(パク・ホサン)の思惑、マ理事の執念、ロシア人たちの介入。すべてが絡み合い、誰もが血に塗れる。ラスト25分からの怒涛の展開は、凄まじい銃撃戦と刺し傷の応酬で、観客の息を奪う。済州島の穏やかな海と青い空が、かえって残酷さを際立たせ、ひなびた風景に漂う悲しみが染み入る。

当初は典型的な復讐劇かと思わせながら、伏線が丁寧に回収され、裏切りが次々と明らかになる構成は見事だ。暴力描写は生々しく、血の色が画面に滲むが、無駄な派手さはない。むしろ、静かな会話と長い沈黙が、登場人物の内面を雄弁に語る。

テグの最期は、報われぬ義理と、失われたものの重みを背負ったまま訪れる。ジェヨンの銃声が響く中、楽園と呼ぶにはあまりに残酷な夜が終わる。

全体として、韓国ノワールの伝統を継ぎつつ、独自の陰鬱な美学を確立した秀作。オム・テグの抑制された演技と、チョン・イェジの危うい魅力が光る。血と涙の果てに残るのは、虚無と一抹の哀惜である。

評価:★★★★☆ 5段階中4。

暴力の過激さと中盤のテンポにやや難ありも、後半の完成度と情感の深さで大きく挽回。韓国犯罪映画の佳作として記憶に残る一本。

このサイトはアフィリエイト広告を掲載しています。

amazonプライムを無料で試してみる   ConoHa AI Canvas   楽天市場  マイキッチン   【駐車違反警告ステッカー】の購入|オリジナル印刷・販促のWTP企画   FREE STYLE   医療美容特化ロロント  

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次