主人公は元警護員のオクジュ、主演はチョン・ジョンソ、監督はイ・チュンヒョン
韓国の新進監督イ・チュンヒョンが手がけた93分のアクション・スリラー。主演は『はちどり』のチョン・ジョンソ。評価は星四つ半。まず率直に言って、近年の韓国産リベンジ・アクションの中でも、かなり上質の部類に入る。
物語は、コンビニ強盗を一瞬で片づける元警護員オクジュ(チョン・ジョンソ)の姿から始まる。彼女は、親友ミニから「会いたい」と連絡を受け、酒を買って駆けつけるが、そこにはバレエシューズと「復讐して シェフ・チョイ1004」とだけ書かれた遺書、そして風呂場で冷たくなったミニの姿があった。やがて判明する、チョイによる薬物と性的暴行の記録映像。それを見た瞬間、オクジュの瞳が変わる。この静かなる怒りの爆発が、映画の推進力となる。
見どころは、なんと言ってもラスト21分に凝縮された壮絶な復讐劇だ。敵のアジトである馬の牧場、その地下に広がる大麻栽培プラント。そこで囚われていた女子高生を救うため、オクジュは銃を手に、次々と敵を屠っていく。銃撃、格闘、ナイフ、素手。まるでバレエの群舞のように流れるような殺しの連鎖。しかし彼女は決して無敵ではない。肩を撃たれ、腹を刺され、血まみれになりながら、それでも立ち上がる。その痛々しいまでの生々しさが、観る者の胸を締めつける。
巧みなのは、激しいアクションの合間に挿入される回想シーンだ。ミニと海辺で笑い合い、プリクラを撮り、くだらないことで喧嘩した日々。あの優しい時間が、今はもう戻らない。それがわかっているからこそ、オクジュは泣きながら人を殺す。復讐の果てに待つのは、虚無ではなく、ただ静かな悲しみなのだ。
チョン・ジョンソの演技が素晴らしい。華奢な身体で、感情を殺した表情で、しかし内側から燃えさかる怒りをたたえながら戦う姿は、まさに現代のバレリーナ。優雅で、冷たく、そして壊れそうで壊れない。
派手さはない。しかし、だからこそ心に残る。韓国映画が得意とする「怒りと哀しみのアクション」の、2023年における一つの完成形と言っても過言ではないだろう。
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