主人公はチョ・フンヒョン、主演はイ・ビョンホン、監督はキム・ヒョンジュ
韓国囲碁界の伝説を静かに、しかし力強く描き切った作品である。1980年代から90年代へ、チョ・フンヒョン(イ・ビョンホン)が地方の少年イ・チャンホを見出し、内弟子として厳しく鍛え上げる過程が、淡々とした筆致で進む。スポンサー難で一度は躊躇した師が、少年の才能に折れ、ソウルへ呼び寄せるあたりに、人間臭い迷いと決断の重みがある。
チャンホは碁会所で次々と相手を下すが、師は「天才」などと軽々しく呼ぶなと戒め、定石の反復と礼儀作法を叩き込む。やがて予選で苦杯を嘗め、師の「定石を守れ」という叱責に耐えかねて家出同然に故郷へ向かうが、バス停で師の言葉に立ち止まる場面は、静かな転回点として胸に沁みる。師が初めて弟子の独自の「考え」を認めた瞬間だ。
後半、特にラスト25分からの展開が本作の真骨頂。チャンホが師を破り独立した後、フンヒョンは荒んだ生活に落ち込む。かつての宿敵ナム師範の助言で、自身の修業時代の碁譜を掘り起こし、再び己を鍛え直す姿は、敗北から立ち上がる者の孤独と執念を、抑制された映像で捉えている。最終的な挑戦権獲得に至るまで、派手なドラマは避け、碁盤上の静寂と表情の微妙な揺らぎにすべてを委ねる演出が秀逸だ。
囲碁を知らぬ者にも、勝負の緊張と師弟の絆が十分に伝わる。イ・ビョンホンの抑制された演技が、師のプライドと脆さを同時に浮かび上がらせ、作品全体に深い余韻を残す。囲碁に熱中した時期があった私にとって、この映画は単なる伝記ではなく、勝ち続けることの代償と、負けから学ぶことの尊さを改めて思い起こさせた。
評価:★★★★☆(5段階中4.5)。囲碁の専門性と人間ドラマのバランスが絶妙で、ラストの静かな高揚感が忘れがたい。囲碁ファンなら必見、一般視聴者にも静かな感動を約束する佳作である。
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