主人公はグレン・マクマーン大将、主演はブラッド・ピット、監督はデヴィッド・ミショッド
物語は、輝かしい戦歴を誇るグレン・マクマーン大将(ピット)が、アフガニスタン駐留軍司令官に就任するところから始まる。彼は部下からの絶大な信頼を集めるカリスマ将軍として現地に降り立ち、ヘルマンド州という「誰も制御できない」とされる危険地帯への進出を決意し、オバマ大統領に4万人の増派を要求する。しかし大統領は3万人を承認し、しかも1年半後の撤退を明言。残りの1万を補うため欧州を奔走するも、要人との会談は肩透かしに終わり、さらにはローリング・ストーン誌の記者を密着取材させるという判断が、事態を決定的に悪化させる。こうした一連の出来事は、軍事作戦というより政治的パフォーマンスの連続として描かれ、戦争の本質が「話術」にあることを痛烈に示唆する。
見どころは特にラスト25分以降。パトロール中の小隊が民間人を誤射した事件をめぐり、マクマーンが「我々は助けるために来たのだ」と繰り返し説得する場面は、虚構と現実の乖離を象徴的に浮かび上がらせる。軍の自己正当化のメカニズムが、悲劇的なまでに空回りする様は、観る者に静かな衝撃を与える。
ブラッド・ピットの演技については、最初はややわざとらしい過剰さが気になった。だが、これを単なる誇張と見ず、政府・軍事機構への風刺として受け止めるなら、むしろ的確な選択だったと言えよう。ピットはカリスマの裏に潜む空虚さや、自己陶酔的な無自覚さを、巧みに体現している。脇を固めるベン・キングズレーやアンソニー・マイケル・ホールらも、官僚的無力感や皮肉を抑揚豊かに演じ分け、作品のトーンを支えている。
本作は、戦争映画の枠を超えて、権力の構造そのものを解体する試みとして興味深い。笑いを誘いつつも、最後には重い余韻を残す。現代の「永遠の戦争」を考える上で、決して軽視できない一作である。
評価:★★★☆☆(5段階中3.5)
風刺の切れ味は鋭いが、全体のテンポにやや緩みがあり、もっと凝縮されていれば、さらに強い印象を残しただろう。
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